色々話 領収証1

月影 蘭

2010年09月03日 10:57

 海事の話は一休み。今回は事業を営まれる皆様に一読していただければ良いなあ、ということで。
 
 事業活動の中、皆様は様々なお支払をされております。領収証、どう扱っておりますか?

 私は日々記帳代行の段階からお客様のお手伝いをさせてもらっておりますが、お客様からお預かりする領収証やレシートなどを日付ごとに並べていきますと、お客様のその日その日の活動状況が見えてきます。
 事業を営みながらも家の事、地域の事、お子様の学校の事などで飛び回る事業主さんやその奥様達には『頑張りすぎるほど頑張ってるんだなあ』と脱帽の思いでございます。

 で、支払の事実を証明するこの紙、領収証でなければいけない、という決まりは特にございません
上記のようにレシートでも構いませんし、ご祝儀やお香典のように領収証などの支払の記録が入手しづらい場合は、100円ショップなどで販売している出金伝票に必要事項を記載していただければ大丈夫。
 大前提ですが、事業に関わる支出であること、事実に基づいていること、これはお忘れなく。

 記帳代行している税理士事務所でも、ご自身で何ヶ月かに一度まとめて帳面をつける方でも記帳の際立ち止まってしまうケースについて。
 領収証、ではあるのですがあて名〔領収証上部の○○○様部分〕に名前がない、若しくは『上 様』表示
 領収証を発行してもらうなら、ご面倒でもご自身のお名前をお店の方に書いてもらってください。上様もダメ。NGです。
 名前を書いてもらうのが面倒だとか、困難な場合。レシートで十分です。
レシートにはあて名は要りませんし、日付・店名・購入物・金額という必要事項が全部書いてあります。
事業用でない物も一緒に買っているなら、事業用の物を丸く囲っておけばOKです。記帳代行する税理士事務所としてはこちらの方が助かります。
 領収証内に購入したものの記載がない、若しくは『お品代』のみ
 税理士事務所でもこれは苦慮してます。結局お客様の過去の記録やお店の名前などで推定するしかありません。ご自身で帳面をつける方も、日が経てば何を買ったのか忘れてしまいます。
 購入したものが何だったのか、記載された金額とともに明らかにすべき大事な事項です。領収証の片隅に記入しておきましょう。こういうのを『小書き』といいます。記帳代行から税理士事務所に任せている方もこの『小書き』はぜひ習慣づけていただきたいところ。
 私見です。税理士事務所に『想像力』までおまかせ、というのはいかがなものかと。他ならぬ皆様の事業の記録ですからね。ご自身は消耗品のつもりでいても、税理士事務所側は違う経費で記帳代行するかもしれません。ものすごく堅い事務所だと、不備な領収証だからということで経費として取り上げてもくれない場合も考えられます。後の税務調査のことを考えると、お客様を守るためには不備な支払記録を外すのもやむを得ない、のかな。
 領収証の印字が不鮮明、消えかかっている
 もうこれはフォローしがたいですね。最近は感熱紙タイプの領収証・レシートがとても多いです。これらは外気に長く触れていると消えてしまうため、二つ折りにするとか密閉して外気や光のあたらない状態で保管していただく必要があります。
 皆様の事業の大事な記録です。収入から引き算される必要経費なんです。消えちゃったなんて、もったいないですよ。
 

 

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