私見『士業』の心得
まずはこちらを。
〔社〕日本海事代理士会 綱領より
海事代理士は、積極的に
公益活動を行い、国民の生活向上と社会の発展に貢献する。
日本税理士会連合会 税理士の使命と倫理-税理士の倫理綱領より
税理士は、
職務の公共性を自覚し、独立公正な立場で職務を遂行する。
私達士業者は法律に基づき業務を行う
専門家であり、原則として国家試験合格によりその業務を行う資格を得ます。当然
高度な専門性を要求されますが、上述のように
『公益・公共性』も求められています。法律は法律家の宝物ではなく、国民皆様の暮らしや仕事における『ものさし』ですからね。
皆様の道具なんです、法律は。『公益・公共性』が士業者に求められる意味、なんとなくお分かりいただけますでしょうか?
さらに、両方の綱領の他の文言をピックアップしますと、その職責全うのため、『依頼者の
依頼に誠実に取り組』みその『
信頼にこたえる』こと、日々『専門
知識を涵養』し、『法令、実務に
精通するよう研鑽をつみ』、その社会的立場も常に意識して『
秩序を重んじ』、『
人格の陶冶に励み、
教養を高め』、さらに『
品位を高め
社会的地位の向上に努める』ことを心得ておきなさい、といわれております。
どんな分野の仕事でも、職業人である誇りや人としての成熟は求められるのですが、とりわけ士業ではシビアに要求されている、と認識しています。きれいごとで片付けられない、
士業の『骨』の部分です。
国家試験に合格、だけじゃダメ。制度上、そして皆様からも求められる高度な専門性や公共への貢献のため、
スキルとともに人格・人としての器量も磨き続けるべし、という終生
『修行』ともいえる心得の要る業種でございます。
誰のために?
己のためでなく、
私達を必要とする皆様のために。
何のために?
己の利のためでなく、世間の諸事に悩み憂う
皆様のその悩み憂いを解消するために。
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